バイクのカスタム&メンテナンスがメインのお店で、レンタルガレージもやってます
今回もかなり毒を吐きますのでご注意ください。

エンジン不調で入庫したCB900F。
前回の記事はこちら
http://prohead.blog83.fc2.com/blog-entry-427.html


前回はPSとNJの事を書きましたが、今回はその続きです。
不調の原因であろうと思われる場所を特定しあとは組むだけと楽観していましたが、よくよくキャブ本体を見てみると汚い。

余談ですが、市販ガソリンってオレンジの様な色をしていますがこれはわざと色を付けてあるって知ってますか?
僕がドラッグレースで使っている燃料は青だったり緑だったり黄色だったりします。
透明だと他の燃料と間違うからです。
身近な物でいえば灯油ですね。

本題に戻りますが、そんなガソリンが漏れれば揮発成分が揮発した後は色だけが残ります。
そのまま放っておくと下の画像の様になります。

ガソリンが漏れれば汚れになりますので、いくらオーバーフローの修理とは言えそこも綺麗にするべきです。
手前が汚れたままのフロートチャンバー。
奥は清掃したフロートチャンバーです。

もう一つ。
メインボアのエンジン側には煤が付きます。
これが堆積するとスローが安定しなくなったりと悪さをしでかす場合があります。
折角キャブを外したのであればそこも清掃して然るべきでしょう。
s-DSC03719.jpg
と、まあ上記2点は、店とお客様との間でどんなやり取りがあったのか知りませんから責める点ではないのかもしれません。
が、次の2点は明らかに責められる問題点です。

まず1点目。
純正のMJは105番。それが92番に変更されていました。それも純正ではない社外MJ。
ケーヒン純正には丸のようなマークが刻印されています。
ここでの問題点は2つ。
①92番のMJの根拠は?
②何故純正ではなく社外?

ジェットと言うのはガソリンを計量する大事な大事な部品です。
ケーヒンのキャブにミクニのジェットは使えませんが、仮に使えたとしても使う人はいないと思います。
それは同じ番数だったとしてもメーカーによって微妙に穴の大きさが違うからです。
と言う事は社外品も同じように考えるべきです。
個人でセッティングするのに社外のセットを使うのは金額も安いし便利なのでそれは、有り!?かもしれません。
と言うのも個人の責任において作業するからです。
しかし、お客様相手の商売として社外ジェットを組むなんて意識の低さを露呈するようなものと僕は考えます。
s-DSC03803.jpg
勿論例外もありまして、アメリカ製のダイノジェットを組んだ時にMJを付属の物を使うとか、ミニバイク等のセッティングで純正のジェットで追い切れないくらい小さな番数が必要な場合とか、純正ジェットが特殊な形をしていて純正番数以外に設定が無い場合、などが極稀にあります。
そんな時は社外ジェットが便利ですしそれに頼るしか方法がありません。

話を元に戻しますが、それでもこのジェットを組んで調子が良くなっていれば結果オーライだったかもしれません。
しかし調子が悪いままなのではこの番数の根拠が全く分かりません。


そして最後。
原因究明の為に外してあったフロートチャンバー内の部品を組もうとしてた時に見つけたフロートの異常。
「なんで溶けた痕があるんだろう」と、おかしいなと思いつつ組んだ後にその理由が解りました。
4気筒分全部を組んだ時に1番のみフロートの高さが高く(油面が低く)なるように加工されていたのです。

例のNJが入ってなかったのが左端の1番シリンダー。
溶かした痕があるフロートも1番。
1番だけが油面が低くなるようにフロートバルブが当たる面を半田コテのような物で溶かして弓なりに変形させられていました。
と言う事は、1番のキャブにトラブルを抱えていると解っている上での確信犯的にやった証拠です。
こんなフロートは使えるわけありません。全部新品に交換です。
幸いにもこの部品は新品が調達できました。
s-DSC03720.jpg

新品フロートに交換する前に、試しにこの旧フロートのまま組んでオーバーフローの点検をしてみました。
2、4番からガソリンがダダ漏れです。
もう笑うしかありません。
その後新品フロートを組んだら、全くオーバーフローしません。
当たり前ですね。
試しに新旧フロートの重さを測ってみました。
この重量差が油面を狂わせるだけではなくオーバーフローまで引き起こすのですね。
s-s-DSC03728a.jpg

NJが付いていない事が大元の原因でしたが、それに気づかすにプラグがカブる。

それならば薄くしてしまえ! ※エアクリーナーエレメントは汚いまま。清掃した痕無し。。

メインジェットを薄く(それも社外ジェット) ※なぜSJはそのままだったんでしょう?

PSも閉めてしまえ

フロートを加工して油面を低く

不調が解消できないからキャブが悪い!

社外キャブへ交換するしか方法はない! ←もう大爆笑レベルです


作業をすべて終えていざ試乗!
CB-F特有の軽快な吹け上がりに戻りました。

やはりバイクは速い遅いの前にストレスなく楽しめなくては意味がありません。
理屈だけ言えばバイクなんて125㏄もあれば充分な乗り物です。
それでも大型バイクに乗るのは理屈を超えた趣味としての楽しみ方があるからです。
そんな趣味でフラストレーションが溜まるなんてのは全くもってナンセンスな話です。

極端な話ですが、エンジン修理が一番難しい!と、一般のユーザーは思ってるようです。
そして「バイク屋」の看板を上げている店はどこでもエンジンの修理は当たり前にできる位に思ってる方が大半だと思いますし、そう聞きます。
と言うことはキャブなんて当然・・・・・。
それが一般ユーザーの普通の考え方です。


ユーザーのそんな依頼にきちんと答えれる様に、こういう修理を反面教師にして戒めていかなければと思ったのでした。

プロヘッドモーターファクトリー
http://prohead-mf.com/
TEL/FAX 092-834-9330

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